爪トラブルを起こす前に知っておきたい爪の知識
近年、爪にトラブルを起こす方が増加傾向にあります。爪トラブルには様々な原因がありますが、中には爪に対して正しい知識を知らなかった事で爪トラブルを引き起こしまった場合もあります。ここでは、「爪トラブルを起こす前に知っておきたい知識」として爪トラブルを起こしてしまった症例をまとめました。
爪トラブルを起こす前に知っておきたい爪の知識 | 接着剤
爪の補強の為に、接着剤を利用した事で爪にトラブルを起こしてしまった症例です。特に、ギターを演奏する方に見られます。接着剤を爪表面に塗れば、簡単に爪の表面は硬くなります。
確かに、爪が硬くなればギターを心置きなく思い切って演奏できます。しかし、接着剤は爪に蓋をする様な状態にします。なぜ、爪が密閉されるのが良くないかというと爪は外気に向けて水分を蒸発させているからです。
それは、爪の水分バランスを整える為です。爪の水分量が多すぎると爪は柔らかく生える様になり、しっかりした爪が育ちにくい環境になります。
この症例の写真は、あくまでも長年にわたり継続的に接着剤で補強した結果ですが、数回でも爪には必ず影響があります。接着剤を利用した補強をお考えの方、または現在している方、将来的にこの様な弊害を起こす可能性が高いという事実を知っていただきたいです。
爪トラブルを起こす前に知っておきたい爪の知識 | ネイルチップ
ネイルチップを利用する目的には、接着剤と同じく補強の為と深爪などの爪を綺麗に見せる為もあります。
ネイルチップを爪に貼る行為は、上記の「接着剤」で述べた様に爪の水分を外に蒸発できない状態にしてしまう事で、爪の水分量が多くなり自爪と爪床の密着性が弱くなります。
その様な爪にネイルチップを貼るのは危険です。なぜなら、ネイルチップを剥す時に一緒に自爪や爪周りの皮膚を少しずつ剥してしまうからです。これが、剥離(爪床に爪が張り付かないまま生える事)を引き起おこす原因となります。
その他に、ネイルチップと自爪の隙間に水分が溜まりカビや細菌が繁殖しやすい環境を作り衛生的にも良くありません。自爪の補強や見た目を綺麗に見せる為に、この様な症状を起こしてしまっては意味がありません。
爪トラブルを起こす前に知っておきたい爪の知識 | ジェルネイル
最近は、ネイルといえばジェルネイルです。取り扱いが簡単な為、広く普及しました。
よく、ジェルネイルは爪に良いか悪いかと未だ誤解をされた質問を受けますが、「ジェルネイルが」ではなく、あくまでもご自身の管理の仕方で良くも悪くもなるという事です。
ジェルネイルも、爪に蓋をする様な状態にするので爪の環境的には必ずしも良いとは言えません。爪を綺麗に飾りたい気持ちはよく理解できますが、正しいメンテナンスをする事と爪の状態に少しでも異変を感じたらジェルネイルを一度止めてケアに努める事など、ご自身の爪の管理が必要です。
ご自身が、正しい情報(ネイルサロンの評価・ジェルネイルについて)を得て正しい使い方をする事です。ネイルサロンやネイリストのすべて任せっきりではいけません。
また一方で、ネイルサロンやネイリストが、お客様の自爪の状態を把握できる知識が必要だという事です。現状のお客様の爪の状態に対してしっかりとご提案できるスキルを身に付けなくては、お客様の爪の健康を守れません。
どんな物でも、やり過ぎや誤った使い方をすれば弊害は出ます。ジェルネイルにも、扱い方を誤れば上の写真の様な弊害を起こす可能性があるという事をご理解していただきたいと思います。
爪トラブルを起こす前に知っておきたい爪の知識 | アクリルネイル
アクリルネイルの特徴は、自然に近い綺麗な自爪に見える仕上がりと強度も確保できる所です。アクリルネイルは、爪の形や長さを変える事できるので爪が薄い(割れやすい・欠けやすい)方のトラブル解消に有効とネット上での情報がある様です。
しかし、アクリルネイルはメンテナンスに手間がかかる事とある程度の技術が要求されます。また、専門店に任せれば当然費用がかかります。結局は、ジェルネイルと同様でご自身がどう管理するかです。
上の写真は、誤ったメンテナンスが招いた結果です。無理にアクリルネイルを剥がしていく内に、アクリルネイルを施す前よりも爪が薄くなり更なるトラブルを引き起こしてしましました。
どちらにしても、爪を密閉してしまい健康な爪が育つ環境としては良くありません。自爪を綺麗に見せる為や強度を増す為に、ご自身の自爪を更に傷める結果を招く恐れがあるという事をご理解下さい。
爪トラブルを起こす前に知っておきたい爪の知識 | 深爪矯正
深爪矯正とは、ある事が原因(爪噛み癖・爪をむしる癖など)で深爪になり短く小さくなってしまった爪に材料(アメリカではアクリル樹脂で加工する方法が主流)を載せ深爪を人工的に自然な爪に見せる方法です。
見た目も良く自爪の保護になります。ただし、短く小さい爪に行う深爪矯正は定期的なメンテナンスが必要になります。それは、定着期間を長く持たせる事が出来ない為です。
更に、短く小さい爪に無理な負担を欠ける為に爪回りの皮膚が炎症する場合や爪が剥がれて更に爪が短くなってしまうリスクもあります。
深爪矯正をして見た目が自然な爪になったからといって、そこで満足しないで下さい。それは、あくまでも仮の姿です。
矯正をしたから健康な爪が育つのではなく、正常に生える為のサポートをしているだけです。深爪矯正で大切な事は、矯正中にしっかりと保湿(ネイルケア)をして健康な爪が育つ環境に整える事です。
爪トラブルを起こす前に知っておきたい爪の知識 | 医療機関での処置
爪トラブル(異常・病気)に対しての医療機関の対応は、現状の症状に対しての処置となる様に感じます。
例えば、巻き爪であれば痛みの解消になりアトピー性皮膚炎の影響で出た爪の異常にはステロイド剤などです。これは、根本的な自爪の改善にはなりません。
むしろ、上の写真の様に更なる弊害を起こしてしまう可能性があります。ですので、少しでも自爪に異常を感じたら、一度医療機関での処置を止める事を考えてみてもよいかと思います。
爪トラブルを起こす前に知っておきたい爪の知識 | セルフケア
爪をむしるや深く爪を切るという行為は、必ずトラブルを起こします。酷い状態(上の写真)になると、元通りになるまでかなりの時間を要します。
お1人で悩んで解決できなくても、(株)kainaに併設するネイルサロン「バハネイル」まで遠慮なくご相談下さい。詳しくは、サポートデスク・アドバイスショップ・技術サポートネイルサロンのページをご覧下さい。
日本では、まだネイルサロンが一般的でなかった1994年から自爪改善を始めて24年。深爪から病院に行っても治らなかった症状など、様々な爪トラブルを改善に導いてきた実績があります。長年、積み重ねた知識と経験を基に自爪改善のご提案を致します。